こんにちは、100億円トレーダーです。
(※顔写真付きの詳しいプロフィールはこちら)
今回は、
FXの損切りラインってどこに置けばいいんだろうか?何か明確なルール・根拠はあるのかな?プロのFXトレーダーはどういった根拠で、どこに損切りラインを置いているのだろう?
こういった疑問に答えていきます。
結論から言うと、損切りラインをどこに置くか?は明確な決まりが1つあります。
そのポイントを押さえておけば、
「FXの損切りラインってどこに置けばいいんだろうか?」
と悩むことはなくなります。
というわけで、早速損切りラインをどこに置けばいいのか?その具体的方法や考え方を解説していきます。
【この記事を読んで分かること】
・損切ラインをどこに置けばいいのか?その根拠が分かる
・間違った損切りラインの置き方が分かる
・具体的な損切りラインの場所が分かる
損切りラインを置く場所はたった1つ
損切りラインを置く場所はたった1つしかありません。
それは、
「エントリーした根拠が崩れる所(タイミング)」
です。
これ以外の理由で損切りラインを設定する方法はありません。
(※これが最も相場の理にかなっている方法です)
多くのFXサイトで、
・損失が資金の何%になったら損切りする
等といった損切り方法を解説していますが、全て【間違い】なので注意してください。
これらの損切り方法は、全く相場を理解していないと言わざるを得ない表面的な方法でしかないので、このような損切りを行っている限りFXで安定して勝ち続けていくことは不可能です。
間違った損切り方法が「なぜ」間違っているか?も、次の章で詳しく説明します
話を元に戻すと「エントリーした根拠が崩れる所が損切ラインを置く場所」であり、安定して勝ち続けているプロのトレーダーは皆この方法によって損切りラインを置いています。
では、
「エントリーした根拠が崩れる所が損切ラインを置く場所」
とはどういう意味か?
理解してもらえるように、簡単に説明していきます。
例えば、私がユーロドル(EUR/USD)の買いポジションを持っていたとします。
なぜ、買いポジションを持ったかというと、テクニカル分析を行った結果、いくつかの根拠から
上昇する優位性が高いな
と思ったからです。
上記の参考記事を読んでいただけるとわかると思いますが、トレードは常に予想ではなく【根拠】をベースに売り買いします。
では、その上昇すると思った【根拠】が無くなれば?そしてむしろ下落していく優位性の方が高くなる相場状況になれば?
もうその時点でユーロドルの買いポジションを持っている意味は全くなくなります。
私としては、いくつかの根拠から上昇する優位性が高いと思ってエントリーしている訳ですが、その根拠が崩れたのですからもうそのポジションを持つ意味はありません。
だから、上昇する根拠が無くなる所に、損切りラインを置くのです。
上昇する根拠が崩れてしまえば、もうそのポジションを持っている意味はありません
相場のことを理解していなければ、エントリー根拠が崩れる所が分からない
ここで1つ問題があります。
それは、エントリーした根拠が崩れる所に損切りラインを置くというのを知識として分かっていても、相場のことを理解していなければ
「エントリーした根拠が崩れる所(タイミング)が分からない」
という問題です。
相場のことが分かっているトレーダーであれば、
このラインを割ると上昇する優位性は消え下落に対して優位性を持つことになるから、今持っている買いポジションを保有する意味がなくなる。だからそのライン直下に損切りラインを入れておく
というような意思決定をすることができますが、相場への知識がないトレーダーは、どのラインを割るとエントリーした根拠が崩れるのかが分からない為、正しい位置に損切りラインを置くことができません。
他の記事でも再三言っていますが、トレードで勝てるようになるには相場に関するあらゆることを勉強し、
「相場環境を把握する技術(=チャートを読む技術)」
を身につけなければ、兎にも角にも勝てません。
損切りラインの置き方も、チャートに現れているあらゆる根拠を元に設定しますので、相場環境を把握するための知識をまだ持っていないトレーダーさんはまずはテクニカル分析に関する様々な書籍/教材やサイトを見て、
・ローソク足
・移動平均線
・水平ライン/トレンドライン
・マルチタイムフレーム分析
などの相場を理解する上で必要な知識を身に付け、その上で実践経験を積んでいきましょう。
知識+実践を積むことで、
・エントリーした根拠
・エントリーした根拠が崩れる所
が分かるようになり、損切りラインを正しい場所に置くことができるようになりますので諦めず勉強してくださいね。
ちなみに、なるべく近道を行く勉強法やどの本を読んだら良いのか?どうやって実践経験を積んでいけばいいのか?などの私の経験を元にしたおすすめFX勉強法は
▶全くのFX初心者が毎月安定して稼げるプロのFXトレーダーになるためのロードマップ
という記事でかなり詳しくお伝えしていますので是非ご覧になってください。
また、今回の記事でも
「損切りラインの具体的な置き場所」
をこれから紹介していますので、このまま読み進めていってください。
損切りラインの基本くらいは分かるようになると思います。
間違った損切り方法
では、ここから多くのFXサイトで紹介されている、
「間違った損切り方法(=相場の理にかなっていない損切り方法)」
について解説していきます。
また、間違った損切り方法の「共通点」についてもお伝えしていきます
【間違った損切り方法】
その1:固定pipsによる損切り
その2:損失が資金の何パーセントを超えたら損切り
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
その1:固定pipsによる損切り
固定pipsによる損切りとは、
「何pips逆行したら損切り」
というように、あらかじめ決めていたpips(=例えば10pipsとか)になった瞬間に損切りすることです。
多くのFXサイトで推奨されていますが、全く根拠がないので固定pipsによる損切りは絶対にやらないようにしましょう。
【固定pipsによる損切りは何の根拠もなし】
よく固定pipsの損切りをしている人がいるが、テクニカル根拠が一切ないので辞めた方がいい。
損切りラインとは、エントリーした際の根拠(優位性)が崩れるラインに置くべきものであり、「一律10pipsで損切り」など何の意味もないことが分かる。 pic.twitter.com/LtqZ2XPGTf
— 100億円トレーダー@セミリタイア中 (@million_trader8) 2019年6月9日
なぜ、固定pipsによる損切りが間違っているのか?
その理由は2つあるので、事例を使って説明していきます。
間違っている理由1:エントリー根拠が正しくても利益を獲れないから
まず1つ目ですが、例えば、ダウ理論による上昇トレンド継続を根拠に、買いポジションを持ったとします。
チャート上ではまた上昇トレンドは継続中であり、買いポジションを持った根拠は全く崩れていません。
つまり、損切りをする理由はどこにもありません。
が、
固定pipsで損切りラインを設定していたので、ちょっとしたブレにやられてしまい損切りになってしまいました。
ただし、上昇トレンドは継続している(=エントリーした根拠は崩れていない)ので、損切りされた後にすぐに上昇し始め、その後の上昇を全く獲ることができませんでした。
これが固定pipsによる損切りの弊害です。
エントリー根拠が正しいにも関わらず、損切りポイントが間違っているために利益を出すことができず、損切り貧乏になってしまいます。
このように、まだ上昇する根拠が崩れていないにも関わらず固定pipsによる損切りを行ってしまうことで、せっかくの大きな利益を獲り逃してしまうことになります。
間違っている理由2:無駄な損失を追うから
次に2つ目の理由ですが、先ほどと同じく、ダウ理論による上昇トレンド継続を根拠に買いポジションを持ったとします。
が、その後上昇トレンドが崩れ、上昇する優位性が無くなりました。
上昇トレンド継続を根拠に買いポジションを持ったのですから、上昇トレンドが崩れた瞬間に損切りしなければなりません。
上昇する優位性が無くなった局面で買いポジションを保有している意味はないですからね
本来なら、すぐにでも損切りしなければならない状況ですが、固定pipsに固執しているあなたは
「あらかじめ決めていたpipsには届いていないから損切りしない」
と言い、決められたpipsに届くまで損切りしませんでした。
結果、本来ならもっと小さく出来ていた損失額を小さくすることができず、無駄な損失を被ってしまいました。
このように、既に上昇する根拠(=優位性)が崩れていてそのポジションを保有する意味がないにも関わらず、律義に、
「決められたpipsに届くまで損切りしない」
ということをやっていると、本来負わなくても良かった無駄な損失を被ってしまうことになります。
その2:損失が資金の何パーセントを超えたら損切り
「損失が資金の何パーセントを超えたら損切り」
これも全く根拠がないので、絶対にやらないようにしてください。
損失が資金の何パーセントを超えたら損切りとはどういうことかと言うと、例えば、資産の2%の含み損になったら損切りをする、といった感じです。
もし100万円の資金ならば、含み損が2万円になったら損切りを行うということです
なぜ、この「損失が資金の何パーセントを超えたら損切り」という方法がダメなのかは先ほどの理由と全く同じで、
✔エントリー根拠が”崩れている”にも関わらず、損切りしないことで本来負わなくてもよい無駄な損失を被ってしまう
からです。
間違った損切り方法に共通しているのは「自己都合の損切り」であるということ
多くのFXサイトで紹介されている、
その2:損失が資金の何パーセントを超えたら損切り
という間違った損切り方法をお伝えしてきましたが、これらの損切り方法にはある共通点があります。
それは何かと言うと、
「自分都合の損切りであって、チャートの状況に対応したチャート都合の損切りではない」
ということです。
例えば、「何pips逆行したら損切り」というのは完全に自分の都合であって、チャートの状況に対応した損切りではありません。
また、「損失が資金の何パーセントを超えたら損切り」というのも自分の資金の都合であって、現在のチャートの状況とは一切関係ありません。
間違った損切り方法というのは全て
「自己都合(=自分勝手)」
によるものであり、そこに一切のテクニカル根拠がありません。
FXは待つのが仕事って言うけれど、何を待つか分かってる?の記事でも書きましたが、安定して勝ち続けていくFXトレーダーになるためには、全てを相場の状況に合わせていく必要があり、そこに自分の都合を持ち込んできてはいけないのです。
よって、このような自己都合(=自分勝手)による損切りを行っている限り、FXで安定して勝ち続けていくことはまず不可能なので、間違った方法でやってしまっている方は今すぐに辞めてください。
相場に自己都合を持ち込むと100%確実に負けます、我々トレーダーのやることは相場の動きに合わせて柔軟に対応していくことです
損切りラインの具体的な置き場所
では、ここから、
「損切りラインの具体的な置き場所」
について解説していきます。
とは言え根拠のある損切りラインの置き方はいくつかあり、この記事だけでは全てを説明することはできませんので、今日は基本的な損切りラインの置き場所についてお話していきます。
損切りラインの基本は直近の高安値ライン
損切りラインは、基本的に直近の高安値ラインに置きます。
これは、安値を切り上げながら高値を更新し続ける限り上昇トレンド継続、高値を切り下げながら安値を更新し続ける限り下降トレンド継続という、ダウ理論をベースとした損切りの考え方です。
ダウ理論をベースとした損切りラインの考え方は、先ほど説明した間違った2つの損切り方法とは違って、相場の理にかなっている考え方であります。世界中の多くのトレーダーがこの損切ラインの考え方を採用しています
例えば、上昇トレンド継続を根拠に、下記図の□のポイントで買いポジションを持ったとします。
この場合、損切りラインを置く場所は、直近安値のちょっと下です。
なぜなら、この直近安値を割ることで上昇トレンドは終了し上昇に対する優位性がなくなってしまうため、上昇トレンド継続を根拠に買ったポジションを保有している意味がなくなるからです。
ですから、ここで損切りします。
なぜ直近安値を割ることで上昇トレンドが終了するのか分からない方はダウ理論について勉強してください。
ダウ理論はチャートの状況を把握する上で最も重要な分析手法ですので、ダウ理論を理解していないとチャートを読むことができません
もちろん、直近安値を割ったものの再度上昇に向かう展開になることも相場なのでありますが、それは結果論であり、直近安値を割ることでそのまま下落していく可能性だってあります。
ですので、上昇トレンド継続を根拠に買いポジションを持ったのならば、その根拠が崩れる直近安値に損切りラインを置き、必ずそこで損切りしなければなりません。
もし、再度上昇に向かうような展開になれば、買いに対して優位性が高まる瞬間に、再びエントリーすればいいだけのことです。
ということで、これが損切りラインの基本となります。
実際は、
・どの波を獲りに行っているのか?
によって、どの直近安値に損切りラインを置くかが変わってきますが、難しいので別の記事で解説したいと思います。
とりあえず今は、
「損切りラインは、直近の高安値ラインに置くのが基本」
ということだけ覚えておいてください。
損切りラインとエントリーポイントは必ずセットで考える
損切りラインとエントリーポイントは必ずセットで考えてください。
なぜ、セットで考えなければならないかというと理由は2つあります。
その2.リスクリワード比を把握することができない
この2つです。
1つずつ説明していきます。
その1.適切なロット数を計算することができない
エントリーする際に、
「損切りラインの位置」
と
「エントリーポイントから損切りラインまでの距離(pips)」
が分かっていないと、何ロットの注文を入れれば良いか計算することができません。
初心者時代の私を含め、多くの初心者トレーダーは何となくのロット数でトレードしてしまっていますが、自分の勝手な感覚で適当なロット数でトレードしていると、
・損失額を把握できないままトレードを始めるので今回のトレードでいくら負けるか分からず常に不安
・1回の負けで資金の殆どを失ってしまう
等といったことが起こり、早々にこの世界から退場させられてしまいます。
そうならないためにも、損切りラインとエントリーポイントは必ずセットで考えるようにしましょう。
なお、この辺りに関しては、
▶FXのロット数の決め方をどこよりも詳しく解説する【たったの3ステップで完結】
と
▶FXのレバレッジはどのくらいが適正(妥当)なのか?適切な設定方法を解説
の記事にて詳しく説明していますので、今回の記事と合わせてご覧ください
その2.リスクリワード比を把握することができない
損切りラインとエントリーポイントは必ずセットで考えなければならない理由その2は、
「リスクリワード比を把握することができない」
からです。
1回1回のリスクリワード比が重要となるFXトレードにおいて、エントリーする際に損切りラインを置く場所が分からないということは、
「そのトレードにおける損失額(=リスク)を把握できない」
ということなので致命的です。
トレードというものは、
「そのトレードにおける損失額(=リスク)」と「期待できる利益額(=リワード)」
のバランスを見て、最低でもそのバランスが1:1以上の場合のみを見極めてエントリーしていかなければなりません。
1:1ということは、損切りされた場合の損失額が1万、期待される利益額が1万ということです。要するに1万失う覚悟で1万得られるかもしれない賭けということです。正直あまり割に合わないですね..
ですが、損切りラインをどこに置くかが分からなければ「損失額(=リスク)」を把握することができないので、
「そのトレードにおける損失額(=リスク)」と「期待できる利益額(=リワード)」
のバランスを見ることができません。
ゆえに、期待できる利益額がわずかしかないのに、そのわずかな利益を得る為に実はめちゃくちゃ大きなリスクを取っている、ということに気づけなくなってしまいます。
例えば、1万失う覚悟で3,000円得られるかもしれないゲームがあったとしてあなたは参加しますか?
恐らくほとんどの方が参加しないはずです。
そんなゲームに参加してしまうと
・勝っても3,000円しか貰えない
と、完全に損しまくることは誰でも分かります。
勝率6割でも、利益:18,000円、損失:4万円と完全に大赤字です
ですが、損切りラインをどこに置くか分からず「損失額(=リスク)」を把握することができていないトレーダーも上記のゲームと同じようなことをしている可能性があるのです。
このようなことをしていると、単発では勝つことがあるかもしれませんが、数十回・数百回といった回数を重なると確実に負けます。
FXは、取るリスクに対して大きなリワードを期待できる局面でのみトレードを繰り返すことが安定して勝ち続ける秘訣ですから、必ず「損失額」を把握し、「期待できる利益額」とのバランスを見て、エントリーするかどうかの判断をしていかなければなりません。
その為に、損切りラインとエントリーポイントを必ずセットで考える必要があるのです。
FXの損切りラインまとめ
損切りラインについてここまで解説してきました。
損切りラインを置く場所は、
「エントリーした根拠が崩れる所(タイミング)」
であり、多くのFXサイトで紹介されている、
その2:損失が資金の何パーセントを超えたら損切り
は、全くもって相場の理にかなっていない間違った損切り方法であることを少しは理解して頂けたかと思います。
トレードというのは、全てを相場に合わせる必要があり、決して「自己都合」でエントリーしたり、損切りしたり、利確するものではありません。
ですので、損切りはもちろんのこと、エントリーや利確に関しても自分の都合でトレードしていないか?いま一度チェックしてみることをお勧めします。
ということで今回は以上となります。
なお、損切りラインを置く場所やその根拠、間違った損切り方法は分かったけど、
それ以前に、そもそも損切りすることが出来ないんだけど。。
という方は、
▶FXで損切りできないトレーダーは必ず資金を溶かして退場する【その根拠を解説】
の記事をご覧ください。
・なぜ損切りできないのか?
・損切り出来るようになる為にはどうすればいいのか?
などを詳しく解説していますので、上記記事を読めば
「損切りできない」
ということは無くなると思います。
では、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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