ヘッドアンドショルダー(三尊)が形成される投資家心理を詳しく解説【ここまで理解していないと勝てない】

FX初心者向け

こんにちは、100億円トレーダーです。
(※顔写真付きの詳しいプロフィールはこちら

今回は、

・ヘッドアンドショルダーはどういった心理が働いているのか?
・なぜあのような形になるのか?
・なぜヘッドアンドショルダーの形が出ると売りに優位性に出てくるのか?

と疑問に思っている方に向けての記事となります。

ヘッドアンドショルダーと言えば、相場の世界では最も有名なチャートパターンですが、その成り立ちやヘッドアンドショルダー形成時における投資家心理・注文の集中まで理解している人は限りなく少ないです。

 

形だけ覚えている人が多いですが、ヘッドアンドショルダーができる裏側の心理を深いレベルで理解していなければ実際の相場では全く通用しないでしょう

 

ということで今回の記事では、

「ヘッドアンドショルダー形成の裏側で起こっている投資家心理」

について詳しく解説していきます。

なぜそうなるのか?という背景(=投資家心理)を理解すれば、ヘッドアンドショルダーに限らず他の様々なチャートパターンでも応用することができます。

このパターンに限らず、チャートパターンを覚える時は形状ではなく、その形状が作られる投資家心理について深く理解するように努めていきましょう。

それでは前置きはこれくらいにして本題に入りましょう。

※注意:

今回の記事は、あくまでも「ヘッドアンドショルダー形成の裏側で起こっている投資家心理」のみに特化した記事となります。

よって、

・ヘッドアンドショルダーとは?

などの基礎知識は一切出てきません。

基礎を理解しているのを前提に、ヘッドアンドショルダー形成の裏側で起こっている投資家心理についてをひたすら解説していきます。

ですので、

「ヘッドアンドショルダーってなに?」

というレベルの方は、この記事ではなくまずはヘッドアンドショルダーの基礎知識から勉強してください。

なお、逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)も売りと買いが反対になるだけで、その背景にある投資家心理は全く同じです。

ヘッドアンドショルダー形成の裏側で起こっている投資家心理

それではここから、ヘッドアンドショルダーが形成されていくプロセスを順に追いながら、その裏側にある投資家心理と注文状況について見ていきましょう。

Step1.安値切り上げ・高値更新で上昇トレンド継続中

下記の図は上昇トレンド中の動きを表しています。

この局面は、既にAから買いポジションを持っているトレーダー達はウハウハで、上昇しているレートを眺めながら、

 

どこまで利益が伸びるかなぁ

 

と考えたり、押し目を付けてきたBの局面で【追加の買い注文】を入れてきたりしてきています。

また、Aから買いポジションを取れずに押し目をつけてくることを待っていたトレーダー達も、

 

よし押し目だ!買っていこう

 

ということでBで新規の買い注文を入れてきます。

これらの買い注文によりレートは前回高値のCを越え、上昇トレンドを継続させています。

 

実際にはこれらに加え、売り方の損切り注文(=買い注文)なども合わさってレートが伸びていくのですがここでは割愛します

 

この時点での注文の集中ポイント

Aから買いポジションを持っているトレーダーは、押し目Bをつけてきたことで、ここに決済ライン(=売り注文)を移動してきます。

更に押し目Bから新規に買っていったトレーダーも、その損切り注文をBの直下に入れてきますのでこの時点で押し目Bのライン直下には、

・Aから買いポジションを保有していたトレーダーの【決済の売り注文】
・Bから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】

という2つの売り注文が溜まることになります。

Step2.上昇トレンド継続中だが、押し安値付近まで下げてきたことでやや弱気に

その後レートが伸びていき、高値Dをつけた後、下落してきました。

買いポジションを持っているトレーダー達は、上昇トレンドがまだ続いてくれることを願っている状態ですので、下記のように前回高値のC付近をサポートラインとして反転・再上昇してくることを期待しています。

しかし、前回高値C付近でサポートされることなく、そのまま下抜けてレートは下落していきました。

この時点で、相場はやや弱気に傾きかけ、少し雲行きが怪しくなります。

それを受けて、AやBから買いポジションを保有していたトレーダーの一部は、含み益が減ってしまうことを避けるためにできるだけ早く売り抜けたいと考え、慌てて利益確定の売り注文を出してきます。

 

とは言え押し安値Bを割っていない以上、上昇トレンド継続なので、まだ買いポジションを保有したままのトレーダーもたくさんいます

 

それらの売り注文を巻き込みレートは一気に下落し、そのまま押し安値B付近にまで下げていきましたが(E)、そこで下げ止まり反転・再上昇していきました。

Bの押し安値のラインにレートが来ると一旦買われる理由

ではなぜ、Bの押し安値にまでレートが下落してくると一旦買われて再上昇していくのか分かりますか?(Eのところ)

分からない方のために、Bの押し安値のライン(Eのところ)で一旦買われる理由を解説していきます。

Bの押し安値のライン(Eのところ)で買われる理由を理解するためには、3種類のトレーダーの存在を知る必要があります。

以下の3種類のトレーダーです。

1.天井圏から売っているトレーダー
2.Eから新規で買ってくるトレーダー
3.下落の最後の方から売っている下手糞トレーダー

まず、1.の天井圏から売っているトレーダーですが、彼等は上昇トレンド中であることを理解した上で押し目形成のための下落を短期的に獲りに行っているだけですので、利益確定の買い注文をBの押し安値のライン(Eのところ)の直上に既に入れています(=買い圧力①)。

そして、押し安値を割っていない以上、依然として上昇トレンド継続中(上目線)ですので、Bの押し安値のライン(Eのところ)までレートが落ちてくれば、

 

・よし、買いポジションを持つチャンスがきた!
・安く買えるチャンスが来た!ラッキー

 

と判断するトレーダーは多く、実際にここで買い注文を入れてきます。

これが、2.のEから新規で買ってくるトレーダーです(=買い圧力②)。

最後が、3.の下落の最後の方から売っている下手糞トレーダーです。

彼らはレートが下がっているのを見て(=確認して)から売ってくる未熟なトレーダーであり、このまま更に下がることを期待しています。

が、

上述した2つの買い注文(利益確定の買い注文と新規の買い注文)によって、Bの押し安値のライン(Eのところ)でレートが反転・再上昇していくのを見て、慌てて損切りをしてきます。

彼らの損切り注文は「買い注文」ですので、これが買い圧力③となり、合計3つの買い注文が集中することによってBの押し安値のライン(Eのところ)から一旦買われるのです。

 

これら3つうち、最も多いのは「2.Eから新規で買ってくるトレーダー」による買い注文となります。なんと言っても上昇トレンド中ですので、安くなれば買ってくる勢力は必ずいます

 

この時点での注文集中ポイント

なお、Eから新規で買ってきたトレーダーは損切りラインをこのライン直下に入れてきますので、このライン直下には、

①:Aから買いポジションを保有していたトレーダーの【決済の売り注文】
②:Bから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】
③:Eから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】

という3つの売り注文が溜まることになります。

Step3.高値更新に失敗し、買い勢力にピンチ到来

Eから再上昇していったレートは、買いポジションを保有しているトレーダー達の期待とは裏腹に、高値Dを超えるどころか、そのずいぶん手前で反転してきて高値を切り下げる値動き(F)を見せてきました。

いくら上昇トレンド中とは言えど、Bの押し安値のライン(Eのところ)までレートが下げてくるということはかなり「売り圧力が強い」ということであり、Eから押し目買いするトレーダーは少ないです。

優秀なトレーダーはまずEのような所では買いません。このような所で買ってくるのは素人だけですね

相場が強気ならば、そもそもEまでレートが下げてきませんので、押し安値まで下げてくること自体がもう買い勢力の力が弱くなっている証拠です。

レートが押し安値まで下げてきたことに加えて、高値も切り下げてくる(=高値更新に失敗)となると、

「もう上昇する力が弱くなっている」

と相場参加者の多くが思い始めますので、下げ方向への優位性が高まり、買いポジションを保有していたトレーダーは焦り始めます。

高値を切り下げるとはどういうことか?

高値を切り下げてくるとは、「買い勢力」よりも「売り勢力」の方が強いという相場からの合図です。

要するに、買っているトレーダーより売っているトレーダーの方が多いから下げているのであり、下げ方向への優位性が高いと言えます。

焦り始めた買いポジションを保有しているトレーダー達は、

 

高値も切り下げてきたし、もうさすがに上がらないんじゃないか

 

ということで、これ以上含み益を減らさない為に下記の□部分あたりで利益確定の売り注文を出してきます。

また、これらの決済の売り注文に加えて、高値の切り下げを見て、

 

高値更新に失敗した、もう上へは行かないだろう

 

と判断して新規の売り注文を入れてくるトレーダーも出てくるので、売りが売りを呼ぶ展開となり、再びレートは押し安値のラインまで下げていくことになります。

 

押し安値ライン(赤)を割ってくると損切りされてしまうので、BやEから買っていったトレーダーはハラハラドキドキしているでしょうね

 

Step4.押し安値(ネックライン)を割り、ヘッドアンドショルダー完成

そして、押し安値の赤ライン(ネックライン)までレートが下げてきました。

下記の図の通り、このネックライン直下には、買いポジションを保有しているトレーダー達の決済・損切りの売り注文が大量に並んでいます。

具体的には、

①:Aから買いポジションを保有していたトレーダーの【決済の売り注文】
②:Bから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】
③:Eから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】

です。

しかもこれにプラスして、このネックラインを割ってくることで高値切り下げ・安値更新が確定し、下降トレンドへ転換してくることになりますので、ネックライン割れの所に新規の売り注文を仕掛けているトレーダーもたくさんいます。

まとめると、このネックラインの直下には、

①:Aから買いポジションを保有していたトレーダーの【決済の売り注文】
②:Bから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】
③:Eから新規で買いポジションをもったトレーダーの【損切りの売り注文】
④:売りを狙っていたトレーダーの【新規の売り注文】

という4つの【売り注文】が集中していることになり、このネックラインを割ってくるとこれらの「売り注文」を一気に巻き込み、レートは大きく下落していくことになります。

そしてその下落を見て、

「新規で売ってくるトレーダー」

や、

「ネックライン直下に損切りを入れずにまだ買いポジションを保有していたトレーダーの損切りの売り注文」

が入ってくるので、レートは次の節目をめがけて更に下落していくこととなります。

以上が、

「ヘッドアンドショルダー形成の裏側で起こっている投資家心理(&注文の集中ポイント)」

の解説です。

あのような形になったり、ネックラインを割ってくると一気に下げたりというのは、こういった投資家心理&注文の集中が裏で働いているからだということを分かって頂けたかと思います。

 

ヘッドアンドショルダーというたいそうな名前がついていますが、単なるダウ理論による下降トレンド転換ポイントだということが分かりましたか?つまり、ダウ理論が分かっていればヘッドアンドショルダーというチャートパターンを別に知らなくても、対応することができます

 

ヘッドアンドショルダーのエントリーポイント

次にヘッドアンドショルダーのデイトレにおけるエントリーポイントを簡単に説明します。

 

この記事だけでは詳しく解説できませんので、また別記事でお伝えしていきたいと思います

 

多くのサイトでヘッドアンドショルダーのエントリーポイントは下記のピンク矢印部分とされていますが、これは半分間違いで半分正解です。

半分間違いである理由は、どの時間軸で形成されたヘッドアンドショルダーであるのか?を無視して一律に考えられているからです。

ヘッドアンドショルダーのエントリーポイントはどの時間軸で形成されたかによって変わる

ヘッドアンドショルダーのエントリーポイントは、どの時間軸で形成されたものなのか?そして自分がどの時間軸の波を獲りにいっているか?によって変わります。

上記図のピンク矢印でのエントリーは、主に下位足(15分足など)でヘッドアンドショルダーが出現した時のエントリーポイントとなります。

上位足(主に4時間足以上)で形成されたヘッドアンドショルダーの場合、ネックライン割れのエントリーだと完全に遅く、また損切幅も広くなる為、こんな所でエントリーすべきではありません。

4時間足レベルのトレード(スイング気味のトレード)を行い、4時間足レベルの波を獲りに行っているのならピンク矢印のポイントでエントリーしても構いませんが、下位足である1時間足や15分足を使ったトレードでは、ピンク矢印でエントリーするのは完全に間違いです。

では、上位足(主に4時間足以上)で形成されたヘッドアンドショルダーの場合どこでエントリーすればいいのかと言うと、高値切り下げポイントの中で下位足がトレンド継続orトレンド転換してきたポイントです。

もちろん上位足レベルで押し安値のライン(=ネックライン)を割っておらず依然として上昇トレンド継続中ですので、押し安値付近までレートが下落していってもそこで反転してきて再び高値を更新していくリスクもあります。

が、

仮にそうなった場合でも、上位足の高値切り下げポイントの中の下位足のトレンド継続or転換ポイントから売っておけば薄利か建値・薄損で逃げることができますし↓↓↓

最低でも押し安値のライン(=ネックライン)まではリワードが見込めますので、リスクリワードは悪くありません。

もし、運よく押し安値のライン(=ネックライン)を割り、前章で説明した4つの売り注文を巻き込みレートが大幅下落することになればかなりの値幅を獲れることになり、一気に利益を獲得することができます。

 

要するに、1時間足・15分足レベルの損切り幅で、4時間足レベルのリワードを獲りにいけるリスクリワード1:10くらいのトレードができるということです

 

実チャートを使ってヘッドアンドショルダーのエントリーポイントを解説

下記は実際のポンド円4時間足チャートです。

ご覧の通り、4時間足レベルで認識できる大きなヘッドアンドショルダーが形成されており(図中のアルファベットは前章まで説明に使用してきた概念図に対応)、この場合のエントリーポイントは下記1時間足チャートのピンク矢印部分となります。

これなら損切り幅も狭くできますし、最低でも押し安値のライン(下記チャートの赤い太線)まではリワードが見込めますから、リスクリワードは1:2くらいなので、取るリスクより大きなリワードが見込めます。

もし仮に、押し安値付近のラインで反転してくれば利益が出た状態で逃げれますし、実際のチャートのように押し安値のライン(=ネックライン)を割ってレートが大幅に下落していけば、かなりのリワードを得ることができますので一気に資産を増やすことが可能です。

例として使ったこのポンド円4時間足のヘッドアンドショルダーですが、実際にこの局面でショートエントリーを行い、250pips近く獲れたリアルトレードはこちらの記事で解説していますので是非ご覧頂ければと思います。

ちなみに、この記事でエントリーポイントとして説明しているピンク矢印部分の時は見ていなかったため、一歩遅れたエントリーとなっています。

ヘッドアンドショルダーの裏にある投資家心理まとめ

いかがでしたでしょうか。

相場の世界で最も有名なチャートパターンであるヘッドアンドショルダーについて、その背景にある投資家心理を考えながら、ヘッドアンドショルダーが形成されていくプロセスを見てきました。

多くの人はこういった裏の心理を考えることをせずに、ただその形状だけを記憶していますが、それだと少し形が崩れたヘッドアンドショルダーが出現した時に対応することができません。

 

実際の相場では、教科書に書いてあるような理想的な形のヘッドアンドショルダーはあまり出てきません

 

しかし、その裏にある投資家心理までをしっかりと考えながらヘッドアンドショルダーを深く理解すれば、多少その形が崩れたとしても対応することができるので、

 

ヘッドアンドショルダーだと認識できなくてせっかくの売りのチャンスを逃してしまった。。

 

という可能性は低くなります。

ですので、今回の記事でヘッドアンドショルダーの背景にある投資家心理(=本質)と注文の集中についてしっかりと勉強し、今後チャートを見る際は今回の記事で学んだ内容を活かしながら見るようにしてください。

チャートの後ろにいるトレーダー達の心理が分かるようになれば、

・どうなったら売っていけるのか(買っていけるのか)
・どこに注文が集中しているのか

などがチャートを見れば分かるようになりますので、面白いように稼げるようになります。

というわけで今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

なお、ヘッドアンドショルダー以外の投資家心理について詳しく知りたい方は、

FXチャートから大衆心理を読み安定して利益を上げる方法【大衆心理を読むコツとは?】

FXの水平線でのトレーダーの心理はどうなっている?【水平線の投資家心理を詳しく解説】

の記事をご覧ください。

今回の記事と併せて読むと、チャートの後ろにいるトレーダーの心理と注文状況についてより理解が深まると思います。

最後に

今回説明したヘッドアンドショルダーもそうですし、他のチャートパターンもそうなのですが、そのパターンが機能するかどうかは上位足相場環境によります。

ですので、これらのチャートパターンを実際の相場で使えるようになるためには、上位足相場環境の把握をしていくことが絶対に必要です。

同じチャートパターンでも、

・上位足の相場環境
・節目ライン一本の位置

によってそのチャートパターンの有効性・リスクは全く違ったものになりますので、必ず上位足相場環境の把握を怠らないようにしましょう。

なお、この辺の話は、【FX】チャートパターンを覚えても絶対に勝てない理由にて詳しく解説していますので、是非ご覧になっておいてください。

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