こんにちは、100億円トレーダーです。
(※顔写真付きの詳しいプロフィールはこちら)
今回は、
書籍やFXブログに書いている通りに三尊のネックライン割れで売りエントリーしても、だましにあってすぐに損切りになるんだけど。。
三尊のだましを回避するにはどうしたらいいの?
という疑問に答えます。
実は、この疑問に対する回答は既に私のTwitterにて呟いていますが↓
もう今更なんですが、チャートパターンを形だけで判断している人は相当ヤバいです。チャートパターンはその形ではなく上位足のどこで出ているのか?が重要なのです。「三尊の騙しにあった!」「三尊否定!」と言う人は多いですが、騙しでも否定でもなく上位足が上昇ダウ中でそれを把握していないだけ😅 pic.twitter.com/W55LRVz97c
— 100億円トレーダー@バンコク在住🇹🇭 (@million_trader8) 2021年12月23日
本記事でより詳しく解説していきます。
本記事を読めば
- なぜ、三尊のネックライン割れで売るとだましにあうのか?
- 三尊のだましを回避する方法
- 勝率の高い三尊(=ネックライン割れで売りエントリーしても良い三尊)
- 勝率の低い三尊(=ネックライン割れで売りエントリーしてはいけない三尊)
など三尊に関する全てのことが分かるので、
「書籍やFXブログに書いている通りに三尊のネックライン割れで売りエントリーしてもだましにあってすぐに損切りになるんだけど。。」
といったようなことが無くなるでしょう。
ぜひ参考にしてもらいたいと思います。
それでは前置きはこれくらいにして早速本題に入っていきましょう。
三尊のネックライン割れで売るとだましにあう理由
教科書通りに三尊のネックライン割れで売ってもだまし(=損切り)にあう理由、それは、
『三尊が現れた時の上位足の相場環境を把握せず、三尊という形だけで判断してるから』
です。
もっと噛み砕いて言うと、「上位足のどこで三尊の形が出ているか?」を把握していないからです。
▼上位足が下降トレンド中に出る三尊:だましにあう可能性が低い
▼上位足が上昇トレンド中に出る三尊:だましにあう可能性が高い
個人的に「だまし」という言葉は好きではありませんが、多くの人が理解しやすいように敢えて「だまし」という言葉を使っています。
「だまし!」「三尊否定!」と多くの人は言いますが、ただ単純に三尊ができた時の上位足の相場環境を把握する能力がないだけです。
これは三尊に限らず、逆三尊やダブルトップなど他のチャートパターン全てに共通して言えることです
多くの書籍やFXサイトで、三尊が現れた時の上位足相場環境の把握については一切触れられず、
『三尊は上昇トレンドから下落トレンドに転換するチャートパターンなのでネックラインを割ってくれば売り!』
という全く本質的ではない解説がなされているので、勘違いするのも無理はないですが↓↓↓
三尊ネックライン割れでの売りエントリーが機能するかどうかは、
「三尊が形成された時の上位足相場環境がどのような状態なのか?」
によるので、上位足相場環境を無視した状態で三尊の形だけで判断してネックライン割れで売ってもそりゃ上手くいくはずはありません。
本記事を書く前に三尊について書かれた他サイトの記事を複数見ましたが、どのサイトを見ても全く【本質】を得ていない解説しかされておらず、
「これじゃ、いつまで経っても三尊のだましを回避できないわ」
と思うような、内容の薄い記事しかありませんでした
三尊が有効に機能するかどうかは上位足の相場環境次第
例えば、下記のように三尊が形成されようかという局面があったとします。
教科書通りでいくと、ネックライン割れで売りですよね。
ですので、こういった局面で、
よし、三尊形成だ!ネックライン割れで売っていこう
と、ネックライン割れに売り注文を入れてくるトレーダーは多いです。
そして、彼らの期待通りネックラインを下抜け、レートは下げていきました。
が、
少し下げただけで急に下げ止まり反転、そして上昇していきました。
ネックライン割れで売っていたトレーダー達はあえなく損切りとなり、そしてこう言います。
だましだ!怒
三尊の否定だ!
と。。
ですが、これは「ダマし」でも「三尊の否定」でも何でもありません。
レートが下げ止まり反転、そして上昇を開始したポイントには、上位足レベルの安値切り上げポイント付近(=押し目)であり、かつ上昇中の上位足移動平均線が下から受けてきているような局面でした。
そう、ここは上位足レベルの押し目買いポイント(=安値切り上げポイント)だった訳です。
つまり、ダマしでも何でもなく、より上位足から押し目買いが入るようなポイントだということを把握せずに、安易に三尊ネックライン割れで売り注文を入れてしまった自分の能力の無さに原因があるのです。
これが私が、「だまし」という言葉が嫌いな理由です。
上位足相場環境を把握する能力のなさを自己正当化しているだけです
①三尊が形成されたのでネックライン割れで売ったが↓
②すぐに切り返されて損切りになってしまった↓
③なぜならそこは上昇トレンド中の上位足の押し目買いポイントだったから↓
Yahoo!知恵袋にこんなコメントがありました。
FXの最強チャートパターンは結局三尊やらダブルトップでしょうか?
ちょっと勉強しだすとほとんどの人がまず最初の方に目にするであろう超有名チャートパターン。
自分も最初これを知って過去検証していったら
「これだけで金持ちになれるんじゃ?」
というくらいこれは勝てる!と衝撃を受けたのですが実際リアルチャートで三尊やらヘッショルやらのネックライン割れでよしもらった!と意気揚々とエントリーしたら入った瞬間から逆行して損切みたいなのを何度も食らい全然使えねーじゃねーか詐欺かこれ、となりそれ以降あまり意識しなくなりました。
もうここまで読んでくれた方ならお分かりかと思いますが、
「全然使えねーじゃねーか詐欺かこれ」
ではなく、このコメントをした彼に【上位足相場環境を把握する能力がないだけ】なのです。
おそらく彼は上位足が上昇トレンド中にも関わらず、自分が見ている時間足で三尊の形ができたからといってネックライン割れで売りエントリーしていたのでしょう
このように、上位足の相場環境を把握し、トレード足で形成された三尊が有効に機能する場面なのかを判断できてはじめてそれを利用したトレードが可能になるのです。
同じ三尊という形でも上位足相場環境によってその優位性は全く違うものになるということを理解して、トレード足で形成された三尊が上位足ではどういう位置付けになるかを常に確認するようにしていきましょう。
相場で勝ち続けるためには、「上位足の相場環境における下位足の位置付け」を常に把握するマルチタイムフレーム分析が絶対に必要。
下位足の今が、上位足ではどういう位置付けになっているのか?
多くの人はこの分析を怠り、ホント何もわかっていない状態でトレードしている。
勝てる訳がない pic.twitter.com/gyfFyO8Wyn
— 100億円トレーダー@バンコク在住🇹🇭 (@million_trader8) 2019年9月26日
大事なことなのでもう一度言いますね。
三尊ネックライン割れのだましに合わないためには、三尊の【形】そのものではなく、【その三尊が上位足のどこで出ているか?】を把握しないといけないのです
【上位足相場環境で優位性が変わる三尊・逆三尊】
上位足MAや水平ラインなど上位足トレンドの流れに沿っている三尊・逆三尊は優位性が高い。一方で上位足に対抗する形になっている三尊・逆三尊の優位性は限りなく低い。チャートパターンは形ではなく、その形が出てきた時の上位足相場環境次第👍 pic.twitter.com/yFCAkTk4s8
— 100億円トレーダー@バンコク在住🇹🇭 (@million_trader8) 2021年9月21日
三尊を期待して売ったのに騙しにあった・踏み上げられたという人は、恐らくチャートパターンの形だけで優位性を判断しているのだと思う。
三尊が機能するかどうかは上位足相場環境によるので、チャートの形だけで判断せず上位足の相場環境がどのような状態なのかを見極められるようにしましょう👍 pic.twitter.com/57DELpXkMa
— 100億円トレーダー@バンコク在住🇹🇭 (@million_trader8) 2021年8月11日
三尊ネックライン割れのだましを回避する方法
ではここから、三尊ネックライン割れのだましを回避する方法をお伝えします。
上位足が下降トレンド中の場合はだましにあいにくい
三尊は他の様々な書籍やFXサイトで解説されているように、それ単体で見れば、上昇トレンドから下落トレンドに転換するチャートパターンです。
ですので、上位足が下降トレンドの時、その高値切り下げポイント(=戻り目)内において、トレード足で三尊が形成されればネックライン割れで売ってもだましにあう確率は極めて低くなります。
▼概念図
▼実チャート
なぜか?
まず、上位足が下降トレンドということは、上位足レベルでは売りが優勢であるため既に下方向への優位性がある状態です。
つまり上位足トレーダーは売りたいと思っているということです
そのような状態で、トレード足(=下位足)で三尊を形成しネックラインを割ってくるとトレード足でも下降トレンドに転換してきます。
トレード足(=下位足)でも下降トレンド転換してくることで、
- 上位足:下降トレンド中
- 下位足:下降トレンド転換
と、上位足と下位足のトレンドの方向が揃ってきます。
そうなると、
- 上位足トレーダー:売りたい
- 下位足トレーダー:売りたい
となり、両者の思惑が一致してきますのでレートが素直に伸びやすく、だましにあう確率は低くなります。
このように、上位足のトレンドが下降トレンドの時に下位足で三尊が形成された場合のみネックライン割れでエントリーすれば、三尊ネックライン割れのだましを回避することができます。
上位足が上昇トレンド中の場合はだましにあいやすい
反対に、上位足が上昇トレンド中の時に三尊が形成されそのネックライン割れで売った場合、だましにあう確率は非常に高くなります。
▼概念図
▼実チャート
理由は、上位足が下降トレンド中の時と逆で、上位足が上昇トレンドということは、上位足レベルでは買い圧力が強く、上方向に対して優位性がある状態です。
そういった(=上位足が上昇トレンド)状態の時は、トレード足でいくら三尊が出てきたとしても、上位足からの買い圧力に負けて下がらないことの方が多いです。
ですので、上位足が上昇トレンドの時にトレード足で三尊が形成されそのネックライン割れで売れば、だましにあう確率は極めて高くなります。
このように、三尊を形ではなく、
「上位足のどこでその三尊が出ているか?」
を把握できれば、有効に機能する三尊と有効に機能しない三尊を見分けられるようになり、だましを回避できるようになります。
勝率の高い三尊3選
次に、これまでの話を踏まえて、
「勝率の高い三尊3つ」
をお伝えしていきます。
【勝率の高い三尊3つ】
1. 上位足レベルの戻り売りポイントの中での下位足での三尊
2. 上位足レベルの大きなダブルトップの中での下位足での三尊
3. 上位足レベルの大きな三尊の中での下位足での三尊
では、1つずつ簡単に解説していきます。
1. 上位足レベルの戻り売りポイントの中での下位足での三尊
これは先ほど少し解説しましたが、概念図だと下記のような感じです。
実チャートだとこんな感じ↓
上位足レベルの戻り売りポイント(=高値切り下げポイント)の中で下位足で三尊が出現したら、そのネックライン割れでのエントリーはかなり勝率の高いエントリーポイントになります
では、上記の実チャートを使って簡単に解説していきますね。
上位足で戻り目を築いてくるということは、上位足は下降トレンドだということです。
下降トレンドということは、先述しましたが、
- 買っているトレーダーよりも売っているトレーダーの方が多い状態、
- かつ買いたいトレーダーより売りたいトレーダーの方が上位足レベルで多い状態
ということであり、
戻ってきたら売りたい
と考えている人が多いということです。
そのため、意識されそうなレジスタンスラインを見つけて、そのポイントで下位足で三尊なりダブルトップなどを築き下降トレンド転換してくるのを多くのトレーダーが待っています。
上位足の戻り売りポイント(=高値切り下げポイント)ということは、もうその時点で「下げ方向」に優位性があるということです。
その「下げ方向への優位性があるポイント」の中で、下位足が三尊を形成し上位足の下降トレンドと同じ方向へのトレンド転換をしてくれば、下げ方向への優位性が更に高まることになります。
つまり、下位足で三尊が形成され、そのネックラインを割ってくることで、下位足も下降トレンド転換してくるので
- 上位足トレーダー:売りたい
- 下位足トレーダー:売りたい
と、両者の思惑が一致し、レートは下方向に素直に伸びやすくなります。
なお、上位足トレーダーと下位足トレーダーの思惑が揃う局面についてもっと深く知りたい方は、こちらの無料マニュアル(PDF256ページ)をご覧ください。
2. 上位足レベルの大きなダブルトップの中での下位足での三尊
勝率の高い三尊その2は、
「上位足レベルの大きなダブルトップの中での下位足での三尊」
です。
概念図だとこんな感じです。
実チャートだとこんな感じ↓
こちらの解説に関しては、
▶本当に勝率が高いダブルトップその1:上位足レベルの大きなダブルトップの中での下位足でのダブルトップ
という記事にめちゃくちゃ詳しく記載しています。
上記記事はダブルトップの記事なので、下位足がダブルトップでの説明となっていますが、そこを三尊に置き換えてお読みいただければその原理は全く同じです。
なぜ、「上位足レベルの大きなダブルトップの中での下位足での三尊」が勝率の高い三尊なのかが深く理解できると思いますので、是非読んで頂ければと思います。
3. 上位足レベルの大きな三尊の中での下位足での三尊
勝率の高い三尊3つ目は、
「上位足レベルの大きな三尊の中での下位足での三尊」
です。
概念図だとこんな感じです。
実チャートだとこんな感じ。
「上位足レベルの大きな三尊の中での下位足での三尊」がなぜ勝率が高いのか簡単に解説します。
まず上位足で三尊を形成していくるような局面というのは、単純に上位足レベルで高値を切り下げてきているということですよね。
高値を切り下げてくるとは、「買い勢力」よりも「売り勢力」の方が強いという相場からの合図です。
要するに、買っているトレーダーより売っているトレーダーの方が多いから下げているのであり、下げ方向への優位性が高いと言えます。
上位足レベルでは多くの市場参加者の心理は売りに傾いており、売り優勢であるということです
そのような状態(=上位足が売り優勢)の中、その高値切り下げポイントの中で、下位足で三尊を形成しネックラインを割ってくれば下位足は下降トレンド転換してきますので、もう買ってくる勢力はほぼいなくなり売り注文が殺到します。
また、下位足で三尊を形成しネックラインを割ってきたことを見た上位足トレーダー達も、
あぁ、上位足の高値切り下げポイント内で下位足は三尊ネックライン割れかぁ。
これはもう弱いな(=売り目線)
といった感じで売り注文を出してきますので、上位足からも売りが入りレートは素直に下げていくことになります。
もちろん上位足レベルの三尊のネックラインを割ったわけではないので、下位足の三尊ネックライン割れから一時的に下げたとしても、上位足の三尊ネックラインに近づけば近づくほど、
よし、絶好の押し目ポイントだ!買おう!
と押し目買いをしてくる勢力も一定数いますので、上位足の三尊ネックライン(※下記チャートの赤ライン)で反転し、再度上昇してくる可能性もあります。
が、
仮にそうなった場合でも、上位足高値切り下げポイント内の下位足の三尊ネックライン割れで売っておけば、上位足の三尊ネックラインで反転してきても、薄利か建値・薄損で逃げることができますし↓↓↓
最低でも上位足の三尊ネックラインまではリワードが見込めますので、リスクリワードは悪くありません。
もし、運よく上位足の三尊ネックラインを割りレートが大幅下落すれば、「上位足レベルの値幅」と「下位足レベルの損切り」というリスクリワード比の非常に優れたトレードができますから一気に利益を獲得できます。
…
以上、下記の3つが↓
勝率の高い三尊となります。
これら全てに共通していることは、上位足が下げ方向に対して優位性がある時に下位足で三尊が形成されれば、だましにあうことなく教科書通りの動きをしてくれる可能性が高いということです。
勝率の低い三尊
これまでの話を真剣に読んでくれた方ならもう理解できると思いますが、一応、
「勝率の低い三尊」
を説明しておきます。
勝率の低い三尊、それは、上位足が上昇トレンド中に下位足で形成された三尊です。
概念図で書くとこんな感じです。
実チャートだとこんな感じです。
理由を簡単に解説すると、いくら下位足で三尊を形成してネックラインを割り下降トレンド転換してきても、上位足が上昇トレンドの場合、ただの押し目として下げてきたところは買われてしまう優位性が高いからです。
上位足トレンドの波が下位足を支配していますので、いくら下位足で下降トレンド転換しても上位足が上昇トレンドの場合その波に飲み込まれてしまう可能性の方が高いですよ
三尊のだましを回避する方法まとめ
いかがでしたでしょうか。
書籍やFXブログに書いている通りに三尊のネックライン割れで売りエントリーしてもだましにあってすぐに損切りになるんだけど。。
という方に向けて、
- 三尊が有効に機能する局面(=だましにあいにくい)
- 三尊が有効に機能しない局面(=だましにあいやすい)
を解説してきました。
三尊ネックライン割れでの売りエントリーが教科書通りの動きをしてくれるかどうかは、その形ではなく、
「上位足のどこで三尊の形が出ているか?」
によるということが理解できたかと思います。
これは三尊に限らず他の全てのチャートパターンに共通する原則であり、そのチャートパターンが有効に機能するかどうかは上位足相場環境次第です。
そこを無視してチャートパターン単独の形状だけ覚えても全く意味がありません。
この辺詳しくは、【FX】チャートパターンを覚えても絶対に勝てない理由という記事にて解説していますので本記事と併せてご覧ください
この記事の内容を理解し、今後は三尊が形成されたからと言ってむやみやたらにネックライン割れで売らずに、その時の上位足のトレンドはどうなっているか?の把握を必ず行いしましょう。
そして上位足の流れに合致している時のみネックライン割れでの売りエントリーを仕掛けていきましょう。
たったそれだけのことでだましにあう確率はかなり低くなります。
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