こんにちは、100億円トレーダーです。
(※顔写真付きの詳しいプロフィールはこちら)
ブログ読者の方から、
押し目買いのタイミングを知りたい。
どのタイミングでエントリーしていいのか分からず、早すぎたり遅すぎたりするので押し目買いのタイミングを教えて欲しい
という質問がきましたので、今回はこれに答えていこうと思います。
巷では、
のように□部分で買えばいいといったような説明がされていることがほとんどですが、これだと抽象的過ぎて実際のチャートではどこで買ったら良いのか全く分かりません。
上記のようなことを書いている本やサイトが非常に多いですが、実際のチャートでは何の役にも立たないでしょう。
事実、押し目だ!と思って買いを入れたのに、そのまま上がることなく下落して損切りされてしまったという経験をしたことがある人は多いんじゃないでしょうか
また、
「移動平均線にタッチしたら」
とか、
「このラインにタッチしたら」
とか書かれているサイトも数多くありますが、ハッキリ言って根拠としてかなり弱く、その程度の根拠で押し目買いしても、利益になる可能性は極めて低いです。
このように、押し目買いのエントリータイミングを具体的に解説してくれているサイトが他にはありませんので、今回の記事で
「最も優位性が高い押し目買いの具体的なエントリータイミング」
を分かりやすくお伝えしていきます。
今回の記事を読めば、
・エントリーするタイミングが早すぎたり遅すぎたりしてイマイチよく分からない
ということが無くなると思います。
押し目買いの具体的なエントリータイミングを知りたい方は是非最後までお読みください。
【この記事を読んで分かること】
- 押し目買いの具体的なエントリータイミングが分かる
- 押し目買いを成功させる方法が分かる
- 押し目買いで失敗する人の特徴が分かる
押し目買いのタイミング=下位足のトレンド転換ポイント
結論から言うと、最も優位性の高い押し目買いのエントリータイミングは、
『下位足(=短い時間軸)のトレンド転換が確定するポイント』
となります。
概念図で表すと下記のような感じですね。
(※注釈:上記模式図の黒太線の波が4時間・1時間足レベルの波を表しているなら、下位足はだいたい15分足。上記模式図の黒太線の波が日足レベルの波を表しているなら、下位足はだいたい1時間足になります)
実際のチャートだと下記のピンク矢印が押し目買いのエントリータイミングとなります。
▼その1
▼その2
では、なぜ下位足のトレンド転換が確定するポイントが押し目買いのエントリータイミングとなるのか?その理由を実際のチャートを使って解説していきます。
…とその前に、ここから先は、下記記事の内容が前提となるので、まずはこちらの内容を理解できているかを確認してください。
▶マルチタイムフレーム分析が出来なければFXで勝つことは不可能【勝ちたいならマスターすべし!】
上記記事の内容を理解していないと今回の記事は難しいと思いますが、理解している前提で話を進めていきます。
下位足のトレンド転換ポイント=上位足の方向と合致するポイント
下記のドル円1時間足チャートをご覧ください。
上記チャートは、上昇トレンド中のレートが(あ)のポイントで一旦高値をつけた後に押し目を築き、(A)のポイントで反転・再度の上昇に転じようかという局面です。
上位足のトレンドは「上」だということですね
上昇トレンドとは、【売っている人より買っている人の方が多い状態】かつ【売りたい人よりも買いたい人が多い状態】ということですから、多くの人は「上目線」を持っており、(A)のポイントで押し目買いを狙っている状態です。
押してきたら(=安くなったら)買いたいと考えているトレーダーがたくさんいるということですね
そのような状態の中、(A)でレートが一旦下げ止まり、安値切り上げポイントを作ってくるか?という局面になりました。
上昇トレンド中の安値切り上げポイント(=押し目)ですから、そもそもこの時点で「上方向」に対して優位性があります。
ですので、買いを検討する局面となります。
が、下位足を見てみると、上位足の安値切り上げポイント(=押し目)を作るための下落によって下降トレンドになってしまっています。
つまり、下位足の目線は「下」方向であり、売りを検討する局面となります。
実際、短期トレーダー達が売ってきているのでレートは下げているのです。
このまま押し目のラインを割って下げていくことも充分に考えられますよ
この下落している部分を15分足チャートで見てみましょうか。
どうでしょうか?
これだけ見れば売りたくなりませんか?
ですのでこの時点で、
- 4時間足のトレーダー(上位足トレーダー):買いたい
- 1時間足以下のトレーダー(下位足トレーダー):売りたい
となり、両者の思惑が一致せず、「買い勢力(=上位足)」と「売り勢力(=下位足)」がやりあっている(拮抗している)最中だということが分かります。
まだ攻防の決着はついておらず、どっちに転ぶか分からないという局面ですね
こういった場合でも基本的には上位足方向のトレンドが勝つのが相場の原理原則ですので、それを見越して「移動平均線タッチ」や「ラインタッチ」で買っていってもいいと思いますが、あくまでも下位足では下降トレンド継続中ですから、売り勢力が勝ってそのまま下げていく可能性もあります。
その場合、損切りされてしまい無駄な損失を被ってしまいます。
それを避けるために、「買い勢力」と「売り勢力」の攻防の決着がつき、買い勢力が勝つポイントまで静観しておくのが吉です。
では、「買い勢力」と「売り勢力」の攻防の決着がつくポイント(=買い勢力が勝つポイント)とはどこなのか?というと、それが、下位足のトレンド転換が確定するポイントとなります。
下記チャートで言えばピンク矢印の部分です。
下位足が上昇トレンド転換してくれば、
- 上位足トレーダー:買いたい
- 下位足トレーダー:買いたい
となり、上位足と下位足トレーダーの思惑が一致してきます。
こうなると相場参加者のほとんど(=中長期のトレーダー&短期のトレーダー)が「買い」を検討するような局面になりますので、上方向に伸びる優位性が非常に高くなります。
実際にこの後レートは伸びていき、ピンク矢印で買ったトレーダーは大幅に利益を得ることができています。
つまり、【上位足の押し目ポイントの中の下位足のトレンド転換が確定するポイント】で押し目買いすることが、損切りに合わず、それでいて上方向に伸びやすい最も優位性の高いエントリーポイントということなのです。
上位足と下位足で思惑が違えばレートは伸びない
これまでの説明で分かる通り、
下位足トレーダー:売りたい
といったように、上位足(=中長期のトレーダー)と下位足(=短期のトレーダー)で思惑が違えばレートは伸びません。
ですから、最もリスクなく安全に押し目買いのエントリータイミングを図りたいなら、移動平均線タッチやラインタッチで買うのではなく、下位足が上昇トレンド転換してくる局面になるまで待つべきです。
下位足が上昇トレンド転換して、上位足のトレンドと同じ方向を向けば、
下位足トレーダー:買いたい
と両者の思惑が一致してきますので、押し目買いの成功確率は上がります。
上位足の押し目の中で下位足がトレンド転換してくる所で買えば、上位足トレーダーも下位足トレーダーも「上目線」になりますので、逆行して損切りに合うリスクは限りなく低くなります
対して、移動平均線タッチやラインタッチで買ってしまった場合、下位足はまだ下降トレンド中(もしくはトレンドレス状態)であることが多く、「買い勢力(=上位足)」と「売り勢力(=下位足)」が攻防している真っ最中であるため、売り勢力が勝ってしまったらあえなく損切りということになります。
異なる時間軸のトレーダーが皆同じポジションを持つようなポイントでトレードするのが、安定して勝ち続けられる秘訣ですから、
- 上位足トレーダーも買い
- 下位足トレーダーも買い
という局面でトレードすることが最も優位性の高い押し目買いのポイントです。
…以上、最も優位性の高い押し目買いのエントリータイミングでした。
では次に、戻り売りのエントリータイミングについても少し解説しておきます。
戻り売りのエントリータイミングも押し目買いと全く同じ
実際のチャートを使って戻り売りのエントリータイミングを見ていきたいと思います。
ユーロドル1時間足チャートです。
このチャートは下降トレンド中のレートが(あ)のポイントで一旦安値をつけた後に戻り目を築き、(A)のポイントで反転・再度の下落に転じようかとしている局面です。
80期間の中期の移動平均線(赤線)がしっかり下向きで、かつダウ理論によるトレンド判定をしても、高値を切り下げ安値を更新していっている最中ですので、強い下降トレンドが継続しているのが分かります。
つまり、大きな相場の流れ(=トレンド)は「下」です。
そのため、(あ)で安値をつけて1時間足レベルで一旦上昇し始めたからといって買いを考えるのではなく、この1時間足のトレンドが再度下降トレンドに転換して、上位足のトレンドと方向が一致してくるまで待ちます。
そんな中レートが(A)のポイントまで来ましたが、過去の強いラインに押さえられこれまでの上昇を止められました。
明確なラインによってレートが押えられたことで、相場は一旦これ以上「上」の価格で取引することを拒否したことと同意となり、その後の下落に対して非常に高い優位性をもつことになります。
が、
この時点ではまだ1時間足レベルで下降トレンドに転換してきていないため(=ただ強いラインにレートが一旦止められただけ)、この後どういう動きをしてくるかを見ていきます。
この後、高値を切り下げ安値を更新して1時間足レベルでも下降トレンドに突入してくれば、上位足のトレンドと方向が一致することになるので、売りエントリーしていけますし、
逆に、今押さえられているこのラインを越えて上昇トレンドを継続させてくるなら、上位足のトレンドと方向が一致してきませんので、今回はパスするという判断をしていきます。
このようなシナリオを描きながら、この後の値動きを見ていきましょう。
実際の値動きは、(A)のポイントで強いラインに押さえられた後、1時間足レベルで高値を切り下げ安値を更新し(い)、ピンクの矢印のところで短期的に下降トレンドに転換してきました。
この(い)のポイントを抜けて下降トレンドに転換してくることで、上位足のトレンドと方向が一致しましたから、この(い)のポイントで売りエントリーを仕掛けていくことが、最も優位性の高い戻り売りポイントとなります。
- そもそもの大きな流れは「下」である
- 下降トレンドへ転換することによって小さな流れも「下」になった
と両者の思惑が一致してくるため、
下位足トレーダー:売りたい
となり、下げ方向の優位性がかなり高まります。
ですので、両トレーダーの思惑が一致する(い)のポイントで戻り売りを仕掛けます。
このように、押し目買い・戻り売りというのは、上位足の押し目・戻り目ポイント内での下位足のトレンド転換から仕掛けていくのが基本となります。
押し目買いで失敗する人の2つの特徴
最後に、
「押し目買いで失敗する人の2つの特徴」
をお伝えしていきます。
以下の2つの特徴です。
【押し目買いで失敗する人の2つの特徴】
どちらの特徴も、結局は下位足のトレンド転換を待たずに買っているので似たり寄ったりですが、一つずつ簡単に解説していきます。
1.下げている最中に逆張り気味に買ってしまう
これはどういうことかというと、まだレートが下げているのに、
そろそろ押し目になるはずだ!ということは安く買える絶好のポイントだ!
という感じで、下記の□枠のようなところで逆張り気味に買ってしまうことです。
目安となるラインにもタッチしていませんし、移動平均線にもタッチしていません。
当然、下位足でのトレンド転換も全く確定していません。
もちろん、上位足のトレンドは上昇トレンド中ですので、今は一時的に下落していたとしてもいずれは上げに転ずると判断して買っているのでしょうが、この押し目買いのやり方はあまりにも優位性が低すぎます。
この下落が一時的なものであるとは言い切れませんし、いずれは上昇に転じていくという可能性はこの時点では低く、売り勢力が強ければ上昇に転ずることなくそのまま下落してしまうことだって充分に考えられます。
そのような展開になれば(=売り勢力が強くそのまま下落してしまう展開)、損切りされて無駄な損失を負うことになりますし、もし損切り出来なければ含み損をどんどん拡大させていくことになります。
下位足のトレンド転換まで待っていればこのような無駄な損失を負うことはなかったのに、逆張り気味に買ってしまったばかりに無駄な損失を負ってしまい、
「トータルプラスで利益を出す」
というトレードの基本的な考え方に反してしまいます。
勝ちもあるのに資金が増えないのは、無駄な取引・損失が多過ぎるからです。優位性が高くリスクリワードの見合う取引だけを丁寧に続けていれば、少なくとも資金を減らすことはありません。勝てる局面を探す前に、まずは優位性の低い局面を徹底的に排除する・徹底的にそこでは取引しない姿勢が大切です。 pic.twitter.com/50PCjn2Mhh
— M.HASEGAWA (@Fx_Trader_Style) 2020年5月1日
ですので、必ず、
下位足トレーダー:買いたい
となるタイミングである下位足のトレンド転換の確定を待ってからエントリーするようにしてください。
こうするだけで無駄な損失を減らすことができ、トータルでみた時に利益が出るようになります。
2.移動平均線タッチやラインタッチで買ってしまう
押し目買いで失敗する人の2つ目の特徴は、
「移動平均線タッチやラインタッチで買ってしまう」
というものです。
その1の「下げている最中に逆張り気味に買ってしまう」よりはまだマシですが、それでもあまりにも根拠が弱く稚拙であると言わざるを得ません。
確かに、
ダウ理論的に見れば、下位足はまだ下降トレンド継続中(もしくはトレンドレス状態)であり、上昇トレンド転換を確定した訳ではありません。
あくまでも移動平均線タッチや水平ラインタッチで一旦の下げ止まりを見せたというだけであり、
- そこから反転して上昇トレンド転換してくるか?
- そのまま下降トレンドを継続させて移動平均線や水平ラインを突き破って下落していくか?
は、まだ誰にも分かりません。
この時点(=タッチした時点)では、上位足は上昇トレンド、下位足は下降トレンド中(もしくはトレンドレス状態)ですので、
下位足トレーダー:売りたい(もしくは何もしない)
となり、まだ両者の思惑は一致していないのです。
確かに移動平均線タッチや水平ラインタッチは一旦の目安になります。
ですが、その辺りから反転してトレンド転換してくるかもしれない程度のものです。
ですので、無駄な損失を負わずに押し目買いの勝率を高めたいなら、必ず下位足でトレンド転換してくるポイントまで待ち、
下位足トレーダー:買いたい
と、両者の思惑が一致してきたところで買っていくようにしてください。
押し目買い・戻り売りの勝率を高めたいなら、常に、下位足(=短い時間軸)でトレンドが転換したかどうかを確認する必
押し目買いのエントリータイミングまとめ
いかがでしたでしょうか。
「最も優位性が高い押し目買いの具体的なエントリータイミング」
を解説してきました。
最も優位性の高い押し目買いのエントリータイミングは、下位足のトレンド転換が確定するポイントであり、決して、
「移動平均線にタッチしたから」
とか、
「このラインにタッチしたから」
とかいった理由で押し目買いしてはいけないことがお分かり頂けたかと思います。
また、なぜ下位足のトレンド転換が確定するポイントで押し目買いしなければならないのか?その理由もご理解頂けたかと思います
今回の記事で説明した【上位足の押し目・戻り目ポイント内での下位足のトレンド転換のポイント】を実際のチャートで探し、そして研究してみてください。
FXは『知識のゲーム』ではなくて『技術のゲーム』ですので、学んだ【知識】を実践で活かせる【技術】にまで昇華させていくことが最も重要です。
仕入れた知識を自分の「血肉」とする為にも、今回の記事で学んだ知識を使って実際のチャートを見て研究してみるという姿勢が大切になってきます。
是非やってみてください。
ということで今回は以上です。
なお、今回の記事よりもさらに深掘りした押し目買いの具体的なエントリータイミングの解説や、実際の押し目・戻り目のエントリーポイントに関しては、こちらの4つの鉄板エントリーパターン解説レポート(PDF256ページ)にて詳しくまとめていますので興味がある方は、是非ご覧ください。
では!
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